日本語 編集

この単語の漢字
とう
常用漢字

第三学年
漢音 音読み

発音 編集

名詞 編集

(とうし)

  1. (季語 冬) 寒さのために冷え切り死ぬこと。
    • 1918年、板倉勝宣「五色温泉スキー日記」[1]
      尾根に出ると猛烈な風だ。これでは長く歩いては凍死だと思った。礫のような雪を吹きつけるばかりか身体が逆に吹き戻される。手のさきの感覚が無くなって顔がむやみとほてった。
    • 1946年、織田作之助「世相」[2]
      被っていた帽子を脱いで、五円々々。やっと売れたが、この金使ってしまっては餓死か凍死だと、まず阪急の切符売場で宝塚行き九十銭の切符五枚買った。

類義語 編集

動詞 編集

する (とうしする)

  1. (自動詞) 寒さのために冷え切り死ぬ
    • 1935年、加藤文太郎「単独行」[3]
      この折の眠さは単なる疲労や睡眠不足ではなく、凍傷からきたものだと思われる。でもすぐまた寒さのために目がさめた。このとき初めて、このまま眠り込んで凍死するようなことになっては大変だと思った。
    • 1955年、石川欣一「アイスアックス」[4]
      止むを得ず、アイスアックスで雪に穴を堀り、四人がかたまって一夜をあかすことにしたが、気温は下降する一方で、ついに暁近く二人は凍死した。

活用 編集

翻訳 編集


中国語 編集

動詞 編集

 ( (簡): 冻死 ピンイン:dòngsǐ 注音符号:ㄉㄨㄥˋ ㄙˇ 閩南語:tàng--sí )

  1. 凍死する。

朝鮮語 編集

この単語の漢字

名詞 編集

동사

  1. (日本語に同じ)凍死。

編集

  1. 青空文庫(2001年12月25日公開、2005年11月24日修正)(底本:「山と雪の日記」中公文庫、中央公論社、1992(平成4)年12月15日6版)https://www.aozora.gr.jp/cards/000040/files/737_43615.html
  2. 青空文庫(2000年3月17日公開、2011年6月20日修正)(底本:「定本織田作之助全集 第五巻」文泉堂出版、1995(平成7)年3月20日第3版)https://www.aozora.gr.jp/cards/000040/files/737_43615.html
  3. 青空文庫(2006年1月13日作成、2015年6月14日修正)(底本:「単独行」二見書房、1999(平成11)年11月5日45版)https://www.aozora.gr.jp/cards/000245/files/1330_21437.html
  4. 青空文庫(2018年7月27日作成)(底本:「山を思う」山渓山岳新書、山と渓谷社、1955(昭和30)年5月20日発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/001380/files/50461_65464.html