にげる【逃げる、遁げる】
- (自動詞) 追って来る者に捕まらないように立ち去る。逃走する。遁走する。
- 垣の出来た翌日から、垣の出来ぬ前と同様に彼等は北側の空地へぽかりぽかりと飛び込む。但し座敷の正面までは深入りをしない。もし追い懸けられたら逃げるのに、少々ひまがいるから、予め逃げる時間を勘定に入れて、捕えらるる危険のない所で遊弋をしている。(夏目漱石 『吾輩は猫である』)
- (自動詞) 閉じ込められているところや危険な状況などから抜け出す。脱出する。避難する。
- (自動詞) 災厄や負荷から離れたり、避けたりする。面倒なことから遠ざかる。直面しない。
- 勝負を逃げるな。
- 嫁に逃げられた。
- 有能な社員がどんどん逃げていく会社。
- (自動詞) スポーツやゲームなどで、先行して最後まで追いつかれないようにする。相場などで、大きな損失が出る前に売るなどして取引をやめる。
- (自動詞) 腰などが引ける。
- (自動詞) 熱や風味、空気などが抜ける。
- (自動詞) (他動詞) 将棋で、相手に取られないように駒を動かす。
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 | 語形 | 結合 |
否定 | にげない | 未然形 + ない |
意志・勧誘 | にげよう | 未然形 + よう |
丁寧 | にげます | 連用形 + ます |
過去・完了・状態 | にげた | 連用形 + た |
言い切り | にげる | 終止形のみ |
名詞化 | にげること | 連体形 + こと |
仮定条件 | にげれば | 仮定形 + ば |
命令 | にげろ にげよ | 命令形のみ |