アイヌ語

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カナ表記 イレンカ

発音

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  • IPA(?): /i.ɾen.ka/, [ʔi.ɾeŋ.ka]

語源

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i=それを +‎ renka意思する

名詞

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irenka

  1. 意図いと。ルール。
    • イレンカ クス エネ アニ ネ ナ。[1]
      ki irenka kusu ene an h_i ne na.
      するしわざなのそうなるのだ。
    • オナ コクシㇱ ラッチ イレンカ ラッチ ケウトゥㇺ アコㇿ ペ ネ ア ㇷ゚[2]
      ona kokusis ratci irenka ratci kewtum a=kor pe ne a p
      父とともにおだやかな意思、おだやかな心をもっているのですが
    • ラッチ イレンカ アコㇿ ワ カムイ オッ タ アナン クス オラ[3]
      ratci irenka a=kor wa kamuy o r_ ta an=an kusu ora
      きつく罰せられずに、 カムイの世界で私は暮らしているので、
    • ラッチ イレンカ アプン イレンカ パテㇰ コㇿ クㇽ アネ クス[4]
      ratci irenka apun irenka patek kor kur a=ne kusu
      私は静かで穏やかな考えを持つものだったので
    • スンケ イレンカ イッカ イレンカ コㇿ ペ イワン アイヌ イキㇼ[5]
      sunke irenka ikka irenka kor pe iwan aynu ikir
      うそのいいがかり、盗人のいいがかりをつける者よ、ワシは人間6世代
    • ウ コㇿ イレンカ[6]
      u kor irenka
      了見
    • スンケ イレンカ イッカ イレンカ エエアㇷ゚カㇱ クㇱ エイキ スイ[7]
      sunke irenka ikka irenka e=eapkas kus e=iki suy
      うそで恐喝まがいのいいがかりをつけようと思って歩き回っているのだな。また
    • ウ ラッチ イレンカ[8]
      u ratci irenka[n]
      おだやかな掟を
    • トノイレンカ,/カムイネヤッカ。/ニウケシクス,/ヱシイレンカ,/コイカラルベ,/トノニシバ,/ネワクス,/イレンカアルケ,/クコイカルヤクカ,/ヱカシノミブ,/カムイネワクス,/ケヤイセルマク,/ヱヌブンラム,/ヱコシラッキ,/クキワクス,/カムイフチ,/クノミシリ,/ネヒタバンナ,[9]
      tono irenka / kamuy ne yakka / niwkes kusu / esiirenka- / koykarar pe / tono nispa / ne wa kusu / irenka arke / ku=koykar yakka / ekasi nomi p / kamuy ne wa kusu / k=eyaysermak- / enupur_ ram / ekosiratki / ku=ki wa kusu / kamuyhuci / ku=nomi siri / ne hi tapan na.
      和人のやり方には/神であっても/抗いがたく/自分たちの方法を/やらせるものが/和人の首領/であるので/(その)方法の半分を/真似してはいますが/父祖の祈るものが/カムイですから,/私自身の守護神から/力を得た心を/お守りにしている/ので/(こうして)神のお婆さんに/私は祈るの/ですよ。

出典

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  1. 平賀さだも (1969), “8-6 カムイユカㇻ「ミントゥチカムイ イケスイモトホ(ヘㇺノエ)」(河童が去ったわけ)”, 第2年次調査研究報告書1/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  2. 貝澤とぅるしの (1969), “6-1 ウエペケㇾ「ヌサコㇿカムイ イカオピューキ」(祭壇を司る神さまが私 を助けた)”, 第2年次調査研究報告書1/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  3. 木村きみ (1969), “21-4 ウエペケㇾ「モシㇼパサリヒタ ソアタイ タックス アㇻパアン」(斜里の村へ借金を請求しに私は行った)”, 第2年次調査研究報告書3/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  4. 平賀さだも (1969), “11-4 ウエペケㇾ「ユペッホントムンクㇽ」(湧別の中流の人)”, 第2年次調査研究報告書2/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  5. 平賀さだも (1969), “11-2 ウエペケㇾ「シㇼマオッテ」(シㇼマオッテ)”, 第2年次調査研究報告書2/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  6. 平賀さだも (1969), “9-3 ユカㇻ「サㇰソモアイェㇷ゚」(2)(サㇰソモアイェㇷ゚ 退治(2))”, 第2年次調査研究報告書1/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  7. 平賀さだも (1969), “11-2 ウエペケㇾ「シㇼマオッテ」(シㇼマオッテ)”, 第2年次調査研究報告書2/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  8. 平賀さだも (1969), “12-3 ユカㇻ「アペサㇰスクㇷ゚ ワッカサㇰスク ㇷ゚」ポイヤウンペ イソイタㇰ(火なしに育った、水なしに育った)”, 第2年次調査研究報告書2/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  9. 鍋沢元蔵 (1954), Nabesawa-4 inonnoytak (1), in 中村裕; 遠藤志保, “鍋沢元蔵筆録ノート : 翻刻と訳注”, 国立民族学博物館所蔵 鍋沢元蔵ノートの研究, 2016-06-01, doi:10.15021/00006040