アイヌ語

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カナ表記 チャシ

発音

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  • IPA(?): /t͡ʃá.si/, [t͡ʃá.ʃi]

語源

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ci=我々が +‎ asi立てる +‎ hiもの

以下を見よ、百済語と関係があるか

名詞

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cási

  1. さくかき
  2. しろとりで
    • アコロザシ・/ザシテクサムン・/テルケフミ・/メノコソネ・/イコロサシフミ・/コサシナタラ・[1]
      a=kor casi / casi teksam un / terke humi / menoko sone / ikor sas humi / kosasnatara
      私の山城山城のそばへ/跳び下りる音は/女に違いなく/首飾りがすれる音/すれる音がする。
    • カムイ・クルスベ・/ソネクス・/トノトフラ・/ザシウブソロ・/ヱヱドシナッキ・[2]
      kamuy ku rusuy pe / sone kusu / tonoto hura / casi upsor / eetusnatki
      まさに神が飲みたいものに/なって/酒のにおいが/山城の中に/立ち込める。
    • ホンドモダ」/ザシラシサムン」/アイヌテレケフン」/リンコサンバ」[3]
      hontomo ta / casi ras sam un / aynu terke hum / rimkosanpa
      そのうちに/山城の割木の柵のそばへ/人間が跳び下りる音が/ドシンと響いた。
    • シニスカント・/アコヱソイカルバ・/タンキヌブソ・/アルバルコ・/マクナタラ・/キヌブノシキタ・/カネザシ・/アシルコンナ・/コメウナタラ・[4]
      sinis kanto / a=koesoykarpa / tan kinup so / arpa ru ko / maknatara / kinup noski ta / kane casi / as ru konna / komewnatara
      本当の天を/突き抜けると/カヤ原が/遥かに/広々と打ち開けて/カヤ原の真ん中に/金のが/建つ様子は/堂々と立派だ。
    • ザシ・ビシノ・/ボンメノコ・/ドンブオッタ・/モコロワ・オカ・/キルヹネ・[5]
      casi pisno / pon menoko / tumpu or_ ta / mokor wa oka / ki ruwe ne.
      山城ごとに/若い女が/部屋の中で/眠っている/のだ。
    • ザシカムイ・/アンナンコラ・[6]
      casi kamuy / an nankor _ya?
      山城の神が/いるのだろうか。
    • アブンノカネ・/ザシサムタ・/ホラヲ・チウヹ・/アキルヹネ・[7]
      apunno kane / casi sam ta / horaociwe / a=ki ruwe ne.
      私はそっと/山城のそばに/降りた/のだ。
    • ソモ チャシ ポㇰ オラン ヤッカ ピㇼカ ルウェ ネ[8]
      somo casi pok oran yakka pirka ruwe ne
      下へ下らなくてもよい
  3. いえやかた

出典

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  1. 鍋沢元蔵 (1954), Nabesawa-3 yukar (2), in 中村裕; 遠藤志保, “鍋沢元蔵筆録ノート : 翻刻と訳注”, 国立民族学博物館所蔵 鍋沢元蔵ノートの研究, 2016-06-01, doi:10.15021/00006040 
  2. 鍋沢元蔵 (1954), Nabesawa-3 yukar (2), in 中村裕; 遠藤志保, “鍋沢元蔵筆録ノート : 翻刻と訳注”, 国立民族学博物館所蔵 鍋沢元蔵ノートの研究, 2016-06-01, doi:10.15021/00006040 
  3. 鍋沢元蔵 (1959), Nabesawa-5 yukar (3), in 中村裕; 遠藤志保, “鍋沢元蔵筆録ノート : 翻刻と訳注”, 国立民族学博物館所蔵 鍋沢元蔵ノートの研究, 2016-06-01, doi:10.15021/00006040 
  4. 鍋沢元蔵 (1954), Nabesawa-3 yukar (2), in 中村裕; 遠藤志保, “鍋沢元蔵筆録ノート : 翻刻と訳注”, 国立民族学博物館所蔵 鍋沢元蔵ノートの研究, 2016-06-01, doi:10.15021/00006040 
  5. 鍋沢元蔵 (1928), Nabesawa-1 yukar (1), in 中村裕; 遠藤志保, “鍋沢元蔵筆録ノート : 翻刻と訳注”, 国立民族学博物館所蔵 鍋沢元蔵ノートの研究, 2016-06-01, doi:10.15021/00006040 
  6. 鍋沢元蔵 (1954), Nabesawa-3 yukar (2), in 中村裕; 遠藤志保, “鍋沢元蔵筆録ノート : 翻刻と訳注”, 国立民族学博物館所蔵 鍋沢元蔵ノートの研究, 2016-06-01, doi:10.15021/00006040 
  7. 鍋沢元蔵 (1928), Nabesawa-1 yukar (1), in 中村裕; 遠藤志保, “鍋沢元蔵筆録ノート : 翻刻と訳注”, 国立民族学博物館所蔵 鍋沢元蔵ノートの研究, 2016-06-01, doi:10.15021/00006040 
  8. 貝澤とぅるしの (1969), “3-4 ウエペケㇾ「オコッコ チャペ アライケ」(化け猫を私は退治した)”, 第2年次調査研究報告書1/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  9. 平賀さだも (1969), “10-1 ウエペケㇾ「オタサムン カムイ ヘカッタㇻ」(オタサㇺのカムイの子ども達)”, 第2年次調査研究報告書2/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月