ばくる も参照。

日本語

編集

語源

編集

「捕縛する」の意味の「ぱくる」は「捕縛ほばくされる」「ばくる」を語源とする説がある[1]。警視庁刑事部『警察隠語類集』(1956年)は「捕縛するの省略」と解説している[2]

発音

編集

動詞

編集

ぱくる(異綴:パクる

  1. ぱくぱく食べる大きな開け食べる。[3][4]
  2. (俗語) をついて金品かっさらう金銭料金横領する。[2]
    • そうしますと、その書類がずいぶん悪用されて、法務委員会でも他の委員会でも問題になっているように、手形パクる結果になっているのであります。(志賀義雄、衆議院会議録情報 第048回国会 法務委員会 第23号)〔1965年〕
  3. (俗語) (作品や製品を)盗用する。
    • 10条は、北海道の福島町の条文そのままパクっているんですよ、 よく読むと。(堀部やすし、杉並区 平成25年 3月25日議会改革特別委員会-03月25日-01号)〔2013年〕
  4. (俗語) 警察官検察官麻薬取締官などの法執行機関の者が)犯罪を摘発するために人をつかまえ捕縛する。
    • そうしたところが、稲村弁護士うしろから、「逃げるぞ逃げるぞ、ぱくれ」という声がかかって、二名一組、三組の公安職員というんですから、合計六名ですね、六名の人が稲村弁護士をつかまえて、そうして口々に「逮捕だ逮捕だ」と言って連れていこうとしたわけですね。(亀田得治、参議院会議録情報 第061回国会 法務委員会 第9号)〔1969年〕
    • 一つは、接待が行われておるというので検挙をするわけでありますが、接待という行為と検挙の間には時間があるわけでありまして、やってたなと、すぐぱくるというようなことでもないでしょう。 (志苫裕、参議院会議録情報 第102回国会 地方行政委員会風俗営業等に関する小委員会)〔1985年〕

活用

編集

類義語

編集

語義2: <盗む>

語義3: <盗用する>

語義4: <捕縛する>

関連語

編集

参考文献

編集
  1. 辻本桜子『「ぱくる」語源考(糸井通浩教授退職記念号) 』、龍谷大学・國文學論叢、52, A97-A111, 2007年2月
  2. 2.0 2.1 木村義之、小出美河子『隠語大辞典』2000年、985-986頁
  3. 金田一京助・他編『三省堂国語辞典 第二版』1974年、828頁。
  4. 梅棹忠夫・他編『講談社 カラー版 日本語大辞典』1989年、1552頁。ISBN 4-06-121057-2