乱臣賊子
日本語
編集成句
編集- ら↗んしんぞ↘くし
出典
編集- 【白文】
- 昔者禹抑洪水而天下平。周公兼夷狄、驅猛獸而百姓寧。孔子成『春秋』而亂臣賊子懼。
- 【訓読文】
- 昔者禹、洪水を抑へて天下平かなり。周公、夷狄を兼ね、猛獣を駆りて百姓寧し。孔子、『春秋』を成して乱臣賊子懼る。
- 【訓読文】
- 昔、禹が洪水を抑えたお陰で、天下は平和になった。周公が蛮族を併合し、猛獣を追い払ったお陰で、人民は安寧になった。孔子が『春秋』を編纂したお陰で、乱臣賊子は(筆誅を)恐れるようになった。
- 【補説】
- 門人の公都子から「世間の人々は皆、先生を議論好きだと申しております」と聞かされた孟子が、「世が乱れ、楊朱や墨翟(ぼくてき)の主張するような邪説がはびこっているから、やむを得ず議論しているだけだ」と説いた発言の一節。孟子は、天下を安定させるために尽力した人物として禹・周公・孔子の三名を挙げ、自分も人心を正し邪説を排撃して、これら三聖者の志を継承したいとの決意を語っている。
対義語
編集脚注
編集- ↑ 上田万年、松井簡治『大日本国語辞典』 金港堂書籍、第4巻、1919年12月18日、紙面1414ページ、デジタル630ページ、全国書誌番号:43022818、国立国会図書館デジタルライブラリー pid 954648/630
- ↑ 上田万年、松井簡治『大日本国語辞典』 金港堂書籍、第3巻、1917年12月4日、紙面288ページ、デジタル148ページ、全国書誌番号:43022818、国立国会図書館デジタルライブラリー pid 954647/148