士

漢字

士

部首: 士士 + 0 画
総画: 3画3

異体字 : 杰, 𤆰
筆順 :

字源

象形。もと「王」と同形で、まさかりの形を象る^{[字源 1]}。「きみ」を意味する漢語｛王 /*waŋ/｝及び「役人」を意味する漢語｛士 /*dzrəʔ/｝を表す字。
- もともと「王」と「士」の両字は区別されていなかったが、西周以降「王」を｛王｝に用いて、「士」を｛士｝に用いるようになった。
- 『説文解字』では「一」+「十」と分析されているほか、陰茎を象った象形文字という説もある^{[字源 2]}。甲骨文字を見ればわかるように、どちらも誤った分析である。

甲骨文字	金文	簡帛文字	簡牘文字	小篆	流伝の古文字

殷	西周	戦国時代		《説文》（漢）	《六書通》（明）

↑ 林澐「王、士同源及相関問題」『容庚先生百年誕辰紀念文集』広東人民出版社、1998年、113-123頁。
↑ 郭沫若「釈祖妣」『甲骨文字研究』大東書局、1931年。

意義

成人した男子。
- 対義字:女
生産に携わらない支配層に属する男性。
専門の技術・技能を修了した人の身分を表したもの。保育士、弁護士。類義字:師
（日本）さむらい。

日本語

教育漢字 (第5学年)

音	漢音: シ表内呉音: ジ
訓	訓読み: ま、お、さむらい

名詞

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（シ）男性。人物。特に立派な人物。
- 同好の士
（シ）侍（さむらい）、武士。特に江戸時代におけるものを言う。
（シー） (シャンチー) 駒の一つ。斜めに一つ進めるが九宮の外には出られない。紅方は仕。

接尾辞

（シ）ある特定の資格を持った人を意味する。
- 弁護士（辯護士）
- 弁理士（辨理士）
- 会計士

熟語

中国語

士 *

ローマ字表記
- 普通話
  - ピンイン: shì (shi4)
  - ウェード式: shih⁴
  - 注音符号: ㄕˋ
- 広東語
  - イェール式: si6
- 閩南語
  - POJ: sū, sǐr, sǐ
- 閩東語
  - 平話字: sê̤ṳ
- 閩北語
  - KCR: sū
- 客家語
  - 白話字: sṳ
- 呉語
  - ピンイン: zy2
- 贛語: si5
- 晋語: si3
- 湘語: sr4
- 中古音: dzriX
- 上古音:
  - 白一平-サガール: *[m-s-]rəʔ
  - 鄭張: *zrɯʔ

名詞

シャンチーの駒の一つ。士。

人名

中国人の姓の一つ。

朝鮮語

士 *

ハングル: 사
音訓読み: 선비 사
- 文化観光部2000年式: sa
- マッキューン＝ライシャワー式: sa
- イェール式: sa

ベトナム語

士 *

ローマ字表記
- チュ・クォック・グー: sĩ

名詞

専門家。
顧問。

形容詞

(古語・廃語) 知能が高い、賢い、より洗練された。

動詞

(口語) sĩ diệnの短縮形。

文字情報

士	U+58EB, 士 CJK 統合漢字-58EB

← 壪
[U+58EA]

CJK統合漢字

壬 →
[U+58EC]

文字コード (文字集合規格)
-	Unicode: U+58EB
日	JIS X 0213/0208: 1面27区46点 [第1水準] (`Shift_JIS=0x8E6D`, `EUC-JP=0xBBCE`, `ISO-2022-JP=0x3B4E`) MJ文字図形: MJ009383
中	GB18030: `0xCABF`
台	Big5: `0xA468` CNS 11643: 1面 `0x4449`
韓	KS X 1001: `0x5E4D`

四角号碼: 4010₀
倉頡入力法: 十一 (JM)

漢点字	六点漢字
⡳⠊	⠰⠳⠑

字典掲載
康熙字典	242ページ, 38文字目
諸橋大漢和辞典 (修訂第2版)	5638
新潮日本語漢字辞典 (2008)	2131
角川大字源 (1992)	1716
講談社新大字典 (1993)	2867
大漢語林 (1992)	2075
三星漢韓大辞典 (1988)	482ページ, 38文字目
漢語大字典 (1986-1989)	1巻, 416ページ, 1文字目

[1] 林澐「王、士同源及相関問題」『容庚先生百年誕辰紀念文集』広東人民出版社、1998年、113-123頁。

[2] 郭沫若「釈祖妣」『甲骨文字研究』大東書局、1931年。

[字源 1]

[字源 2]

士

目次

漢字

字源

意義

日本語

教育漢字 (第5学年)

名詞

接尾辞

関連語

熟語

中国語

名詞

人名

朝鮮語

ベトナム語

名詞

形容詞

動詞

文字情報