禽獣
日本語
編集名詞
編集- 鳥と獣。一般に、人間はこの範疇に含まれない。また、しばしば「道理を弁えない存在」「野蛮な存在」の象徴として用いられる。「禽」は「とり」の意。
- 高山澹黙なれども禽獣労を告げずして投り帰く。深水言はざれども漁龍倦むこと憚らずして遂ひ赴く。(空海)
- 人として礼なければ則ち禽獸に異ならず、中華にして礼なくんば則ち夷狄に異ならず。(中朝事実)
- 禽獣といへど、早く教えぬれば、善にうつりやすき事、かくの如し。況んや人は万物の霊にて、本性は善なれば、幼き時より、よく教訓したらんに、すぐれたる悪性の人ならずば、などか悪しくたらん。(和俗童子訓)
- 彼女ほどに熱情的な愛着を以って草木禽獣に親んだ者はなかった。(中沢臨川『愛は、力は土より』)
- 人間としての矜持とは、つまり、禽獣と異る人間性の自覚である。(豊島与志雄『文学精神は言う』)
- 人としてただ技芸のみを知り、道の何ものたるを弁へずんば、ほとんど禽獣に近し。(福沢諭吉『小学教育の事』)
- き↗んじゅー
関連語
編集類義語: 鳥獣