漢字

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字源

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  • 形声。「」 + 音符 /*KEN/[字源 1][字源 2]。「ひらく」を意味する漢語}を表す字。
    • 」(かんぬきのかかった門)を「」(両手)でひらく様、のように会意文字として解釈する説があるが、「閂」の古文字は存在していないため誤りである。
    • 説文古文と同形の金文を説明した資料[字源 3]があるが、「開」とは別の字である可能性があるためコンセンサスを得られていない。
    • 本来は「ケン」のように読まれたが、のちに同じく「ひらく」を意味する{カイ}の発音で読まれるようになった同義換読が起こった[字源 1]戦国時代に「⿱幵見」で{開}を表した例があることから、「⿱幵見」と「開」は通仮していたと考えられている。
簡牘文字 古文 小篆 流伝の古文字
戦国時代 説文
(漢)
《六書通》
(明)
  1. 1 2 布之道『廣韻形聲考
    ·開,小徐本《說文·門部》:「開,張也。从門,幵聲。」段玉裁注:「按大徐本改爲『从門从幵』。以『幵』聲之字古不入之咍部也。玉裁謂此篆『幵』聲。古音當在十二部,讀如攐帷之攐。由後人讀同闓,而定爲苦哀切。」段玉裁謂中古音乃讀爲{闓},是也。「開」本「幵」聲,記錄{啟}(或其同源詞),訓讀爲{闓},遂有微部音。參考:陳劍《〈容成氏〉補釋三則》、張富海《清華簡零識四則》。
  2. 張富海 「清華簡零識四則」 『古文字研究』第32輯 中国古文字研究会、吉林大学中国古文字研究中心編、中華書局、2018年、412-416頁。
  3. 漢語多功能字庫

意義

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日本語

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中国語

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*(簡体字:

動詞

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  1. ひら
  2. 開設する。
  3. 開催する。
  4. はじめる
  5. (制限など)
  6. ける
  7. 操縦する。
  8. ひら
  9. スイッチれる
  10. 沸騰する。
  11. (書類)作成する。
  12. (軍が)出動する。
  13. はら

熟語

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朝鮮語

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*

熟語

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ベトナム語

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*:khai

動詞

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  1. ひら
  2. 報告する。

文字情報

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U+958B, 開
CJK 統合漢字-958B

[U+958A]
CJK統合漢字
[U+958C]
開 U+2F9EE, 開
CJK 互換漢字-2F9EE
𨯺
[U+2F9ED]
CJK互換漢字補助 䦕
[U+2F9EF]
文字コード (文字集合規格)
-
  • KS X 1001: 0x4B52
漢点字 六点漢字
字典掲載
康熙字典 1331ページ, 5文字目
諸橋大漢和辞典 (修訂第2版) 41233/41298
新潮日本語漢字辞典 (2008) 13606
角川大字源 (1992) 10774
講談社新大字典 (1993) 18179/18204
大漢語林 (1992) 12353
三星漢韓大辞典 (1988) 1835ページ, 15文字目
漢語大字典 (1986-1989) 7巻, 4286ページ, 2文字目