やめる【止める、廃める、已める、辞める、罷める】
- 【止める、已める】完うせずに終える。それまでしていたことをしなくなる。
- 【止める、已める】予定や計画などを実施しないことにする。中止する。撤回する。あきらめる。
- 【止める、已める】しないでいる。ひかえる。よす。
- 「(略)来ないと力ずくでもひっぱりだしかねないんだから」/「では、わたくしもお供しましょうか」/「まあ、やめとけ。(略)」(久生十蘭『黄泉から』)
- 【止める、已める】(お世辞や冗談、悪口などを)言うのをとめる。
- 「口笛、武田でねえかな。――曲るど。見つけられたら、良え模範青年だからな。」そして大きな声で笑った。/「もう、模範青年、模範青年ッてのやめてよ。」節は悲しい声を出した。(小林多喜二『不在地主』)
- 【辞める、罷める】職や任務から去る。
- 「堂島さんが社を辞めたってね」「ああそうか、道理で今日来なかったんだな。前々から辞める辞めると言ってたよ」(岡本かの子『越年』)
- 【止める、廃める】制度や習慣をなくす。
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 | 語形 | 結合 |
否定 | やめない | 未然形 + ない |
意志・勧誘 | やめよう | 未然形 + よう |
丁寧 | やめます | 連用形 + ます |
過去・完了・状態 | やめた | 連用形 + た |
言い切り | やめる | 終止形のみ |
名詞化 | やめること | 連体形 + こと |
仮定条件 | やめれば | 仮定形 + ば |
命令 | やめろ やめよ | 命令形のみ |
- (東京式) やめる [yàmérú] (平板型 – [0])
- IPA(?): [ja̠me̞ɾɯ̟ᵝ]
やめる【病める】
- (古語、方言)痛む。
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 | 語形 | 結合 |
否定 | やめない | 未然形 + ない |
意志・勧誘 | やめよう | 未然形 + よう |
丁寧 | やめます | 連用形 + ます |
過去・完了・状態 | やめた | 連用形 + た |
言い切り | やめる | 終止形のみ |
名詞化 | やめること | 連体形 + こと |
仮定条件 | やめれば | 仮定形 + ば |
命令 | やめろ やめよ | 命令形のみ |
やめる【病める】
- (動詞やむの已然形+助動詞りの連体形)
- 病を患っている。
- (東京式) やめる [yàméꜜrù] (中高型 – [2])
- IPA(?): [ja̠me̞ɾɯ̟ᵝ]