クレーム
日本語
編集名詞:crème
編集クレーム(異綴:クレエム)
- クリームと同じ。
- とほくよりクレーム色に塗つた小馬車をひきよせる魔術師のヒヤシンスよ (大手拓次『ヒヤシンスの唄』)〔1917年〕
- 豊満な期待と共にセルヴェットを膝の上に拡げたコン吉が、白いセエヴル焼のスウプ容れの中をそっと覗いてみると、その中には、クレエムのかかった血のような赤い薔薇が三輪盛られてあった。 (久生十蘭『ノンシャラン道中記 謝肉祭の支那服 ――地中海避寒地の巻――』)〔1934年〕
- (...) お島はクレーム色のパラソルに面を隠して、長襦袢の裾をひらひらさせながら、足早に追ついて来た。 (徳田秋声『あらくれ』)〔1949〕
- 昔は白粉の広告といえば唯『色を白くする』でよかった クレームの広告といえば唯『肌を滑らかにする』でよかった それで人は充分に其の商品を信用したものである (兼山生「商売繁昌の秘訣 (一~十・十二~五〇)」、時事新報 1916.2.29-1916.5.21(大正5))〔1916年〕
発音
編集語源
編集名詞:claim
編集クレーム(異綴:クレイム)
- 契約不履行や違約によって生じた損害を賠償するよう、取引の相手方に請求すること。またその賠償金。
- 不完全包装に起因する輸出クレームの絶無を期するために包装技術連絡会議が設置され、専門部会として重機械、軽機械、農水産、化学製品、雑貨の六つと加工紙及び包装紙の二つの材料関係の専門部会が設けられた。(通商産業大臣官房『通商産業省年報』)〔1950年〕
- それから聞くところによりますと、バイヤーの方では、クレームの問題が起きた場合に、支拂わないように済ませたいという横の動きが、私の知つている範囲ではあるように聞いております。 (玉井祐吉、衆議院会議録情報 第005回国会 外務委員会 第11号)〔1949年〕
- 現在船体保険の保険料収入は一ヶ年約千五百万円であるから今日までの損害によるクレームを二百五十万とすれば支払保険金の保険料収入に対する比はすでに一割六分七厘に当る (「海難の頻発に縮み上る保険界 倫敦の御機嫌を損う心配」大阪朝日新聞 1931.2.14(昭和6))〔1931年〕
- 特許の請求文書で主張する権利の対象や範囲などを述べる項目やその内容。
- 苦情を訴えること。不快感の表明をともなった異議の表明。
- しかし、中国側の、これが二つの中国にくみするという印象を禁じ得ないあるいは危惧を持っていらっしゃるというその先方のクレームに対しては、我々もこれは注意を払わなければならぬ、そう思っております。 (中曽根康弘、衆議院会議録情報 第108回国会 外務委員会 第4号)〔1987年〕
- 一つ私がちょっとクレームをつけるとすれば、今のところですかね。やはり、同じ大学出身者の中でのお手盛り人事みたいなものが、これこそ変えないと、私は、日本の大学は変われないと思いますので、ここはもうちょっと審議して検討していただければと思います。 (宮沢隆仁、衆議院会議録情報 第186回国会 予算委員会第四分科会 第1号)〔2014年〕
発音
編集語源
編集関連語
編集翻訳
編集苦情を訴えること、異議の表明
動詞
編集クレームする
活用
編集活用と結合例