すぎる

日本語

動詞

すぎる【過ぎる】

1. 事柄が去り行く。
   • 既に流行は過ぎた。
2. ある地点よりも先へ行く。
   • ランナーは35km地点を過ぎたところにいる。
3. 時間がある時点を超える。
   • 電車は発車時刻を過ぎても止まったままだ。
4. 程度が普通を超える。
   • 子供のいたずらが過ぎたようだ。
   1. （動詞の連用形、形容詞・形容動詞の語幹などについて補助動詞的に）
      • 着くのが早すぎた。早く着きすぎた。
      • ちょっと言いすぎてしまった。

      形容詞、補助形容詞のないに後続する場合は「なさすぎる」となる。

      • 面白くなさすぎる

      助動詞のないに後続する場合は「なすぎる」となることが多い。

      • 食べなすぎる、食べなさすぎる

      ただし「しない」「こない」に後続する場合は「しなさすぎる」「こなさすぎる」となる。

      また「いない」「きない」「みない」「でない」など語幹が一文字の動詞を否定する「ない」に後続する場合も「-なさすぎる」となる傾向がある。

      「-ない」で終わる形容詞に後続する場合は「-なすぎる」となることが多い。

      • つまらなすぎる、つまらなさすぎる

      形容動詞では語幹のほか連用形のニ形に後続することがある。

      • 拙速すぎる、拙速にすぎる
      • 消極的すぎる、消極的にすぎる

5. つりあわないほど良い。
   • 彼には過ぎた奥さんだ。
6. (専ら否定の形で)ある境界を越えない。ただ単に…である。
   • 人間は生物の一種に過ぎない。

活用

活用と結合例

す-ぎる 動詞活用表（日本語の活用）

ガ行上一段活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	仮定形	命令形
す	ぎ	ぎ	ぎる	ぎる	ぎれ	ぎろ ぎよ

各活用形の基礎的な結合例

意味	語形	結合
否定	すぎない	未然形 + ない
意志・勧誘	すぎよう	未然形 + よう
丁寧	すぎます	連用形 + ます
過去・完了・状態	すぎた	連用形 + た
言い切り	すぎる	終止形のみ
名詞化	すぎること	連体形 + こと
仮定条件	すぎれば	仮定形 + ば
命令	すぎろ すぎよ	命令形のみ

関連語

• 終わる
• 去る
• よぎる
• 過ごす
• 通る

翻訳

程度が普通を超える

• アイヌ語: kaspa ^(ain), kasu ^(ain), ruy ^(ain)
• 英語: too ^(en), too much ^(en)
• オランダ語: te ^(nl), te veel ^(nl)
• ドイツ語: zu ^(de), zu viel ^(de)
• ノルウェー語:
  • ノルウェー語（ブークモール）: for ^(no), for mye ^(no)
• フィンランド語: liian ^(fi), liikaa ^(fi)
• フランス語: trop ^(fr)
• ロシア語: сли́шком ^(ru) (slíškom)