ようよう

ヨーヨー も参照。

日本語

副詞

ようよう【漸う】（歴史的仮名遣い: やうやう）

1. 次第に、段々、漸次。
   • 午（ひる）頃に雪もようよう小降りになって、空の色も薄明るくなったかと思うと、午後一時頃からまた強く降り出して来た。（岡本綺堂『雪の一日』）
2. 徐（おもむろ）に、静かに。
   • 暫く沈黙が続いたのを、辰代^{（たつよ）}が漸う口を開いた。（豊島与志雄『変な男』）
3. 辛うじて、やっと、ようやく。
   • 私（わたい）も逢いとうてならぬから、漸うの思いで参りました（三遊亭圓朝『闇夜の梅』）
   • すると翌日の試験には満点百のものをようよう十四点だけもらった。（正岡子規『酒』）

語源

『広辞苑』『大辞泉』『大辞林』によれば、「漸（ようや）く」の音変化。『大日本国語辞典』によれば、「漸漸（やややや）」の音変化。

発音

• (東京式) よーよー [yòóyóó] (平板型 – [0])
• IPA^(?): [jo̞ːjo̞ː]

翻訳

語義1 — 「漸次#翻訳」を参照のこと

語義3 — 「やっと#翻訳」を参照のこと

感動詞

ようよう

1. 相手に呼び掛ける際の言葉。やあやあ。ねえねえ。ちょっとちょっと。
   • 「よう、よう、お通^（つう）さんてば。あれ買っておくれよ」（吉川英治『宮本武蔵』空の巻）
   • 「私にも見せて頂戴、よう、よう」 と今年四歳^{（よっつ）}になる長女が、妻のベンチから鼻声を鳴らしている。 （福士幸次郎『地方主義篇 （散文詩）』）
2. 相手を冷やかす際の言葉。
   • 「よう、よう。浮気者」と、豊^{（ゆたか）}は反り返って手をうった。（岡本綺堂『両国の秋』）

同音異義語

ようよう

• 【夭夭】若く美しいさま。
• 【雍容】和らいださま。
• 【呦呦】1.鹿の鳴き声の悲しげなさま。2.悲しみ泣くさま。
• 【揚揚】得意気なさま。
• 【揺揺】1.揺らめくさま。2.落ち着かないさま。
• 【陽葉】陽光のよく当たる場所で育つ葉。
• 【永永】永久。とこしえ。
• 【洋洋】1.水が満ちているさま。2.満ち盛んなさま。広大なさま。
• 【溶溶】水が流れるさま。
• 【漾漾】1.水が揺らめくさま。2.水が満ちているさま。
• 【遥遥】時間または距離が遠く離れたさま。
• 【庸庸】凡庸なさま。平凡なさま。
• 【杳杳】1.暗いさま。2.遠く離れたさま。
• 【様様】色々。さまざま。
• 【用用】各々の用途。
• 【窈窈】1.奥深いさま。2.暗いさま。
• 【耀耀】輝くさま。
• 【要用】1.必要なこと。また、そのさま。2.重要な用事。
• 【養養】心配で落ち着かないさま。
• 【鷹揚】1.何事も恐れずに悠然としているさま。2.おっとりしているさま。