つま

日本語

名詞:妻（配偶者）

つま【妻】

1. 配偶者となっている女性。
2. 【夫・妻】（古用、男女を問わず）配偶者、恋人。

語源

古典日本語「つま」（妻） < 「つま」（端）

発音

• (東京式) つ​ま [tsúꜜmà] (頭高型 – [1])
• IPA^(?): [t͡sɨᵝma̠]

類義語

• おくさん
• 家内
• 細君
• つれあい
• 嫁（よめ）

対義語

• おっと
• 旦那（だんな）
• 婿（むこ）

成句

• 糟糠の妻

翻訳

訳語

• アイスランド語: eiginkona ^(is) 女性, kona ^(is) 女性
• アイルランド語: bean ^(ga) 女性, bean chéile ^(ga) 女性
• アラビア語: زوجة (záuja) 女性
• アルバニア語: grua ^(sq) 女性
• アルメニア語: կին (kin)
• イタリア語: sposa ^(it) 女性, moglie ^(it) 女性
• イディッシュ語: ווײַב (vayb) 中性 or 女性, פֿרוי (froy) 女性
• インターリングア: sponsa, sposa, uxor
• インドネシア語: istri ^(id)
• ウェールズ語: gwraig ^(cy) 女性
• ヴォラピュク: jimatan
• 英語: wife ^(en)

  古英語: cwene ^(ang), cwēn ^(ang)

• エストニア語: naine ^(et)
• エスペラント: edzino ^(eo)
• オランダ語: vrouw ^(nl) 女性, echtgenote ^(nl) 女性
• カタルーニャ語: dona 女性, muller 女性
• ギリシア語: σύζυγος ^(el) 女性 (sýzygos), γυναίκα ^(el) 女性 (gynaíka), συμβία ^(el) 女性 (symvía)
• グアラニ語: embireko (t-)
• クリミア・タタール語: apaqay ^(crh) 女性, apay ^(crh) 女性
• グルジア語: ცოლი (tsoli)
• クルド語: jin ^(ku), kebanî ^(ku), xanim ^(ku), ژن ^(ku), خێزان‎ ^(ku)
• シチリア語: mugghieri 女性
• シンハラ語: බිරිඳ ^(si) (biriⁿda), භාර්යාව ^(si) (bhāryāwa), පවුල ^(si) (pawula)
• スウェーデン語: hustru ^(sv), maka ^(sv), fru ^(sv)
• スコットランド・ゲール語: bean-chèile 女性, bean-phòsda 女性
• スペイン語: esposa ^(es) 女性, mujer ^(es) 女性
• スロヴァキア語: manželka ^(sk) 女性, žena ^(sk) 女性
• スロヴェニア語: žena 女性, soproga 女性
• スワヒリ語: mke (クラス1/2)
• セルビア語: жена 女性, супруга 女性
• タイ語: ภรรยา (panyaa), เมีย
• タミル語: மனைவி (manayvi), பொண்டாட்டி (poNDATTi)
• チェコ語: manželka ^(cs) 女性, žena ^(cs) 女性
• 中国語: 妻子 (qīzi), 愛人 (àiren), 老婆 (lǎopó)
• 朝鮮語: 아내 (anae)
• テルグ語: పెళ్ళాం (peLLAM), భార్య (bhaarya), ఆలి (aali)
• デンマーク語: hustru ^(da), kone ^(da), fru ^(da)
• ドイツ語: Ehefrau ^(de) 女性, Frau ^(de) 女性, Gattin ^(de) 女性
• トゥピナンバ語: emirekó (t-)
• トルコ語: karı ^(tr)
• ノルウェー語: hustru ^(no), kone ^(no), fru ^(no)
• バスク語: emazte
• ハワイ語: wahine ^(haw)
• ハンガリー語: asszony ^(hu), feleség ^(hu)
• ヒンディー語: पत्नी (patnī)
• フィンランド語: vaimo ^(fi), aviovaimo ^(fi)
• フェロー語: kona ^(fo) 女性, vív ^(fo) 中性
• フランス語: femme ^(fr) 女性, épouse ^(fr) 女性
• ブルガリア語: жена ^(bg) 女性 (žená), съпруга ^(bg) 女性 (sǎprúga)
• ブルトン語: gwreg 女性
• ベトナム語: vợ ^(vi)
• ヘブライ語: אשה (eshá) 女性
• ペルシア語: زن‎ ^(fa)
• ポーランド語: żona ^(pl) 女性, małżonka ^(pl) 女性
• ボスニア語: žena ^(bs) 女性
• ポルトガル語: esposa ^(pt) 女性, mulher ^(pt) 女性
• マラーティー語: नवरी (navrī)
• 満洲語: (sargan)
• ラーオ語: ເມຍ (mia)
• ラテン語: uxor ^(la) 女性
• リトアニア語: pati ^(lt) 女性, žmona ^(lt) 女性
• ルーマニア語: soţie ^(ro) 女性, nevastă ^(ro) 女性
• ロシア語: жена ^(ru) 女性 (žená), супруга ^(ru) 女性 (suprúga)

名詞:妻（付け合わせ）

つま【妻】

1. (料理) 刺身の付け合わせとして用いられる海藻や野菜。
   • 松魚（かつお）の刺身のつまに生のにんにくをかりかり齧じっているのを見て驚歎した自分は、自宅や親類の人達がどうしてにんにくを喰わないかと思って母に聞いたら、あれを食うと便所が臭くなるからいけないと云うことであった。（寺田寅彦 『重兵衛さんの一家』）
2. （比喩）つまらないもの、とるに足らないもの。主役となりえないもの。添え物。
   • 「なあに、文書きの方は、どうしようかと考えてみたんでげすが、拙がひそかにこの計画を洩らしやすてえと、ぜひ、幾人でもいいから差加えていただきてえ、絵かきの下っ端で結構、刺身のツマとして、ぜひ差加えていただきてえと、先方から売り込んで来るんでげすから、退けるわけにいかねえんでげす、そこで刺身のツマとして文書きを八名ばかりがところ、差加えてやることに致しやした」（中里介山 『大菩薩峠』）

発音

• (東京式) つま​ [tsùmáꜜ] (尾高型 – [2])
• IPA^(?): [t͡sɨᵝma̠]

類義語

• けん

  順平を仕込むのも、一人前の板場になるには先ず水を使うことから始めねばならぬと、寒中に氷の張ったバケツで皿洗いをさせ、また二度や三度指を切るのも承知の上で、大根をむかせて、けん（刺身のつま）の切り方を教えた。（織田作之助『放浪』）

名詞:褄

つま【褄】

1. 着物を広げたときの左右両端部分。着用時の襟下の部分。
   • 唐衣（からごろも）　着つつ慣れにし　つましあれば　はるばるきぬる　旅をしぞおもふ（在原業平）

     着慣れた唐衣の端の所をところをつまというが、まるでそのつまのように慣れ親しんだ妻が（都に）いるので、この唐衣を長期間着てはるばると遠国へ旅をして来たのだと思うことだ。

     • 数多くの和歌の技法が見られる歌
       • 「折句」:各句の頭をつなげると「かきつばた」となる。
       • 「掛詞」:「つま」（「妻」と「褄」）、「きぬる」（「着ぬる」と「来ぬる」）

発音

• (東京式) つま​ [tsùmáꜜ] (尾高型 – [2])
• IPA^(?): [t͡sɨᵝma̠]

関連語

熟語

• つじつま（辻褄）

名詞:爪

つま【爪】

1. 「つめ」の音便変化形。

発音

• (東京式) つま [tsùmá] (平板型 – [0])
• IPA^(?): [t͡sɨᵝma̠]

複合語・成句

• つまさき
• つまはじき
• つまびく
• 爪楊枝

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古典日本語

名詞：妻

つま【妻】

1. (家族) 夫（おっと）。
2. (家族) 妻（つま）。
3. 動物の雌雄の一方。

語源

「つま」（端）より。

発音

二拍名詞二類^(?)

• (平安時代)とぅ​ま
• (南北朝時代)とぅ​ま
• (室町時代)つ​ま
• (江戸時代)つ​ま

名詞：端

つま【端】

1. 端（はし）。縁（へり）。
2. 軒先（のきさき）。
3. きっかけ。手（て）掛（が）かり。糸口（いとぐち）。

派生語

• 爪（つめ）　＞　つまむ