漢字

字源

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  • 不明。多数の説があるが、いずれも憶測の域を出ず、定説は無い[字源 1]
    • かつて金文の形を根拠に亀の甲羅と解釈する説があったが、原字は十字形であるため、これは誤った分析である。甲骨文字の形を見ればわかるように、「」とは全く異なる形をしている。
    

   

 

 
甲骨文字 金文

簡帛文字 簡牘文字

小篆

流伝の古文字
西周

戦国時代 説文
(漢)
《六書通》
(明)
  1. 于省吾主編 『甲骨文字詁林』 中華書局、1996年、3582-3586頁。

関連字

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」を音符とする形声文字 (諧声域=*KAP~ɁAM)
見母 溪母 匣母 影母 曉母 影母
一等 平声 談韻 - 平声 覃韻
上声 敢韻 - 上声 感韻
去声 闞韻 - 去声 勘韻
入声 盍韻
(端母:
入声 合韻 𨂁𩋊
見母 溪母 群母 影母 曉母 影母
二等 平声 銜韻 - - 平声 咸韻
上声 檻韻 - 上声 豏韻
去声 鑑韻 - 去声 陷韻
入声 狎韻 𥑐𨒇 - 𧆥𦾏𢘉 𣢗 入声 洽韻 𨂁
見母 溪母 群母 影母 曉母 影母
三等A 平声 嚴韻 - - 平声 鹽韻 㤿
上声 儼韻 - - 𣃳 - 上声 琰韻
去声 釅韻 - - 㤿𦑎 去声 𧰟韻
入声 業韻 𩋊 入声 葉韻 𣄉
見母 溪母 群母 影母 曉母
三等B 平声 鹽韻 - -
上声 琰韻 𩃗𣃰𤗎𣄉
去声 𧰟韻 - - - -
入声 葉韻 - -

意義

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  1. かめの外部を覆う硬い骨格状のもの。
  2. よろい
  3. きのえ十干の1番目。
    1. (他の十干の要素とともに用いて)第1の。

語源

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  1. 龔煌城 「The System of Finals in Proto-Sino-Tibetan」 『漢蔵語研究論文集』 北京大学出版社、2002年、119頁。
    Nathan W. Hill, The Historical Phonology of Tibetan, Burmese, and Chinese, Cambridge University Press, 2019, p. 221.

日本語

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常用漢字

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名詞

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  1. きのえ。十干の1番目。
  2. コウ甲羅甲殻
  3. コウ手足おもて
  4. コウ複数の物事の内、最初取り上げるものを呼ぶ語。

関連語

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十干

文字 五行
コウ きのえ
オツ きのと
ヘイ ひのえ
テイ ひのと
つちのえ
つちのと
コウ かのえ
シン かのと
ジン みずのえ
みずのと


熟語

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中国語

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*

語源

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シナ・チベット祖語 *krap

名詞

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  1. 甲羅甲殻
  2. 一級A級。(スポーツ)サッカーの1部リーグ。
    •   (イタリアの) セリエA
    •   (フランスの) リーグ1

人名

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  1. 中国人のの一つ。

接頭辞 

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  1. (有機化学) 炭素数1個のアルカンメタン)、アルキル基メチル基)等に関する接頭辞、IUPAC命名法における、meth-metho-methyl-に相当。

熟語

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朝鮮語

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*

名詞

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  1. (十干)きのえ
  2. 順序等級番目。
  3. 複数の物事の内、最初取り上げるもの。甲。
  4. 甲羅甲殻
  5. (武器) よろい

熟語

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ベトナム語

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*


文字情報

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U+7532, 甲
CJK 統合漢字-7532

[U+7531]
CJK統合漢字
[U+7533]
文字コード (文字集合規格)
-
  • KS X 1001: 0x4B23


漢点字 六点漢字
字典掲載
康熙字典 758ページ, 1文字目
諸橋大漢和辞典 (修訂第2版) 21725
新潮日本語漢字辞典 (2008) 7336
角川大字源 (1992) 6050
講談社新大字典 (1993) 10134
大漢語林 (1992) 7159
三星漢韓大辞典 (1988) 1167ページ, 3文字目
漢語大字典 (1986-1989) 4巻, 2525ページ, 1文字目