かっぱ

○河童^かっぱ　川太郎^(wp)ともいふ

---

鳥山石燕の妖怪画集『画図百鬼夜行』の内、一図「河童」
蓮池の茂みから現れ出た河童を描く。

日本語

語源

• 語義1 ：「かわわっぱ」（川童。かわ〈川〉+ わっぱ〈童。「わらわ」の音変化〉）が転訛したもの。
• 語義8 ：河童の好物に因んでキュウリを「河童」と呼ぶことを受けて命名されたという説と、考案者の店の紋とキュウリの切り口の模様が似ていたことに由来するという説がある。

発音

• (東京式) かっぱ [kàppá] (平板型 – [0])
• IPA^(?): [ka̠p̚pa̠]
• (京阪式) かっぱ

名詞

かっぱ【河童】

1. (日本神話) 水界に棲むとされる日本の妖怪。多くは人間の子供に近い姿形をし、体の色は緑色か赤色。口がとがり、毛髪が生えた頭のてっぺんには皿と呼ばれる円形で平坦な無毛部があって少量の水を蓄え、背中には甲羅がある。水掻きのついた手足を使って巧みに泳ぎ、人や他の動物を水中に引きずり込むという。キュウリを食べること、人の子と相撲をとることなどを好む。
2. 泳ぐことが上手な人。

   • あの人は河童だからさ…、自分なら溺れてる人を助けられると思って飛び込んだのに違いないよ。だけどあの寒さだろ…、季節が悪すぎた。

3. 泳ぐ子供。

   • 今年も市民プールではカッパ水泳教室が開かれています。猛暑の夏休みを水泳三昧で過ごす可愛い河童たちを取材してきました。

4. 髪型の一種で、髪を下げて耳の辺りまで切り揃えたもの。また、頭頂部を丸く剃ったもの。おかっぱ。
5. 見世物や劇場など興行ものの、客引き（客を呼び込む者）。
6. (日本史) 江戸の柳原^(wp)や本所^(wp)の辺りにいた売春婦。船饅頭（ふなまんじゅう）。
7. (寿司) 寿司屋などにおける、キュウリの異称。
8. (寿司) 河童巻（キュウリを芯にした巻き寿司の一種）のこと。

類義語

妖怪・河童の一種、あるいは、同一視される存在。

• かわっぱ
• 河郎
• 河伯
• 河太郎
• 旅の人
• 川子
• 日本の水虎^(wp)

成句

• 陸の河童
• 陸へあがった河童
• 河童が皿の水をこぼしたよう
• 河童に塩を誂える
• 河童に尻を抜かれたよう
• 河童に水練教える
• 河童の川流れ
• 河童の寒稽古
• 河童の木登り
• 河童の屁
• 河童の水くらい
• 河童は春の彼岸に川に入り秋の彼岸に山に入る
• 河童も一度は川流れ
• 蛇の敷き金河童の持ち前
• 天道干しの河童
• 屁の河童

関連語

• 妖怪・河童の関連物

• 河童の妙薬^(wp)
• 尻子玉（尻小玉）

• 妖怪・河童と関連性がある神や妖怪

• 水神
• 水虎^(wp)
• 川赤子^(wp)
• セコ^(wp)
• 山童（^(wp)やまわろ、やまわらわ）
• 山わろ^(wp)
• インプ^(wp)

翻訳

語義1

• 英語: kappa, water imp ^(en)
• フランス語: kappa ^(fr)

同音異義語

かっぱ

• 【合羽】防寒や防水などの目的で衣服などの上に羽織る物。
• 【喝破】1.大声を上げて他者の発言を説き破ること。2.誤った説を退けて真理を説き明かすこと。