に
日本語
編集発音
編集- /ni/
名詞
編集に【荷】
成句
編集助詞
編集- 時。
- 三時に待ち合わせをする。
- 場所。(現代語では、存在を表現する動詞とともに用い、単に動作が行われる場所を表現する「で」と使い分ける)
- 東京に住んでいた。
- ヴェニスに死す(擬古的表現。現代語では「ヴェニスで死ぬ」)
- 帰着点・方向。(多くの場合「へ」と言い換えられる。「へ」との違いはこちらを参照。「まで」は事柄などの範囲を意味する点で違いがある。なお「までに」には言い換えられない)
- 行為を行う対象。相手。
- 動作・状況・感情の原因・理由・機縁。
- 受動・使役の対象。
- 犬にほえられた。
- あいつにやらせてみよう。
- 行為の行われ方。
- 直角に曲がる。
- 個々に検討する。
- 同等。類似。遠近。比較。優劣。勝敗。
- 詐欺に等しい。
- 母親に似ている。
- 完成にはほど遠い。
- 去年のものに比べて甘味が増している。
- 前年同期に劣る。
- 敵に勝つ。
- 結果。目標。
- 知覚や判断の結果。
- 匿名で届いた手紙を不審なものに感じる。
- 「AをBに」の形で、(Aを)Bにしての略。そのような物として扱って。
- 学生を対象に心理実験を行った。 (「学生を」は動詞「行った」の目的語ではない)
- 前年度を基準に計算した。 (「前年度を」は動詞「計算した」の目的語ではない)
- 失敗を機にますます努力した。 (「失敗を」は動詞「努力した」の目的語ではない)
- 「に」を用いた連語・慣用句:恩に着る。気に病む。ばかにする。
- 追加、添加。
- 並立・列挙。
- 僕が好きな動物は犬に猫だ。
- 「動詞連用形または動作性名詞+に」の形で、目的。
- 遊びに行ってくる。
- 「動詞連用形+に+同じ動詞」の形で、くりかえし。継続。強意。前に程度の高さを表す接頭辞がつくこともある。
- クリーンナップが打ちに打ちまくった。
- 待ちに待った夏休み。
- 大ゆれにゆれた。
翻訳
編集派生語
編集- 思考、感覚、主張、理由などの内容を導く表現。
- 私が思うに、その主張には無理があるのではないだろうか。
- その証拠に、彼はその日自宅にはいなかったというではないか。
- 軽い不満や詠嘆を含んだ逆接。
- 重病人でもあるまいに、いつまでもごろごろして。
- こともあろうに、警官が詐欺に手を染めるとは。
- 現実と異なることを仮定した場合の、軽い不満を含んだ詠嘆。
- 無駄遣いをしなければ、きっと買えていただろうに。
接尾辞
編集に【似】
- 似ていること。
- 父親似。空似。
接尾辞
編集に【煮】
- 煮ること。煮たもの。
- 甘辛煮。芋煮。
接尾辞
編集に
- 形容動詞連用形の活用語尾。
- 助動詞「ぬ」の連用形「ず」につく。〜ないで。
- そんなこととも知らずに、のこのこ出てきてしまった。
- (方言)形容詞連用形がウ音便形化したものにつく虚辞。
- 「魚はように燒いておくんなされよ。」(島木健作「生活の探求」)
- 「ちょっと、此処をきつうに締めとおくれやす」(谷崎潤一郎「蓼喰う虫」)
- 「早うに、女郎に売りとばしたら良かつたなア」(坂口安吾「孤独閑談」)
古典日本語
編集万葉仮名
編集二、人、日、仁、爾、迩、邇、尼、耳、柔、丹、荷、似、煮、煎、而、弐、珥、瓊
名詞:古語
編集に【丹】
に【土】
- つちに同じ。
- 赤に/やほに/そほに
に【瓊】
- たま。色の赤いたま。